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「EC戦略フレームワーク10選」⑧プロモーション施策 設計シート

リテール業界に10年従事し、その後15年にわたり多くの企業においてEコマース参入・成長に関する戦略立案と施策実行を支援してきた筆者(株式会社 久 ブランドEC成長支援室 室長 立川哲夫)が、約20年の高成長期を経てEC業界およびECサイトを運営する企業が、初めて経験する成熟期に入ったと言えるこのタイミングで、ブランド公式EC(自社公式オンラインショップ)の成長戦略を再定義に役立つ「EC成長戦略フレームワーク」を提示・解説していきます。


【2026年度版】プロモーション施策 設計シート

ブランド公式ECサイトを中心とした戦略・戦術立案に沿って、品揃え・商品ページ・購買体験向上策が整理できた段階で、いよいよ何らかの費用を使ったプロモーション施策を実行していきます。過去のコラムでも提示しているとおり、今後はブランド公式ECサイトを中心に据え、ECサイトと連携する接点を整理しつつ、継続的な売上拡大を実現できるモデルへ転換していくことが重要です。


【ブランド公式ECサイトを中心としたモデル図

ECサイトの認知・売上拡大に向けて費用をかけたプロモーション施策を立案するプロセスとして、まずは多くのマーケティング活動で用いられる「行動・心理ファネル」(認知・興味・理解促進、比較検討、利用・購入、ファン化・継続)に沿って整理します。施策は、リアルプロモーション、デジタルプロモーション、リアル&デジタルプロモーションの3分類で一覧化してください。

 

【ファネル別のプロモーション施策マップ】



この施策マップの活用ポイントは、経営者やブランドマーケティング担当、プロモーション企画・施策実施に関わるメンバーが共通認識を持ち、自社で実施すべき項目と優先度を決定できる点にあります。全体像がないまま企画を進めると、実行段階で「他に良い方法があった」「予算配分を誤った」といった意見が出やすく、施策の一貫性が失われ、期待した成果が得られない可能性が高まります。施策マップを確認しつつ、次の設計シートを活用して実施内容を決定してください。

 

【プロモーション施策 設計シート】

上記の施策は、ファネルとして認知・興味につながる項目です。これらは費用が大きく、短期で効果が見えにくい施策が多いため、実施項目やエリア、媒体を絞って行う必要があります。継続の可否は基本的に1年単位で判断していきます。

 

上記の施策は、興味・理解促進・比較検討につながる項目です。効果検証が比較的行いやすいため、範囲・予算・実施期間を限定して「テストマーケティング」を行い、狙った効果につながっている項目に予算を配分していきます。

 

上記の施策は、比較検討・購入につながる項目です。この段階ではブランドや商品理解が進んでいるため、購入を後押しする「購入後のメリット」を中心に訴求したり、購入につながるキャンペーンや特典を設定してプロモーションを実行します。

 

上記の施策は、再想起・再購入・ファン化・関係継続につながる項目です。ブランド公式ECサイトでは継続的な成長に不可欠な施策ですので、購入者データを分析しながら「ファンイベント」などのリアル施策も含め、購入者にとって有益な情報を生成・提供してプロモーションを実施してください。


以上が、ブランド公式ECサイトを起点にしたプロモーション施策設計項目になります。ブランド公式ECを中核に据えたプロモーション設計は、認知〜ファン化までの行動・心理ファネルに沿って施策を整理することが重要です。認知段階は費用対効果が見えにくいため範囲を絞り、興味〜比較段階はテストで精度を高め、購入段階では購入後メリットを訴求、継続段階では顧客データを活用したファン施策を実施します。全体マップを持ち関係者で共通認識を作ることで、予算配分の最適化と一貫した施策運用が可能になり、持続的な売上拡大に結び付きます。
成長ステージやその企業が持つ予算や人員などのリソースによって優先度を決めていくフレームワークとして活用ください。

 

■筆者プロフィール
株式会社 久(きゅう)
ブランドEC成長支援室 室長 兼 EC経営コンサルタント
立川 哲夫(たつかわ てつお)

ECマーケティング×企業経営に精通したスペシャリスト
リテール業界に10年従事後、15年以上にわたるECビジネス推進およびECマーケティング支援経験を持つコンサルタント。多様な業界・企業規模における経営課題を整理し、ビジネスモデルの構築、戦略立案、実行支援に携わる。特に、EC・O2O・デジタルマーケティング領域での専門性が高く、EC事業を起点にして企業のビジネス拡大を実現。

大手EC総合支援企業において、10年以上にわたり経営幹部として新規事業開発や事業拡大に従事し、企業のブランディングやマーケティング統括を担当。執行役員として東証グロース市場への上場も経験。その後、外資系コンサルティングファームにてECビジネスの変革支援にも関わり、企業変革期における業務推進や社内体制整備、人材育成にも関与し、総合的な経営支援スキルを磨く。5冊のECマーケティング関連書籍の執筆・編集に関わり、EC事業戦略・売上アップの法則を凝縮し、知見の普及にも貢献。 その他、日経主催の講演会・ECセミナー講師、日経クロストレンド・月刊ネット販売・日本ネット経済新聞などへの寄稿実績も多数。